PRIDE GP2005 2rdROUND結果 | 下手出し投げ

PRIDE GP2005 2rdROUND結果

かなり期待してみたプライド。しかし当日の夜の放送だと編集点が極端で、桜庭に費やす時間が必然的に長くなる。ま、それはいいんですけど瀧本の姫ビッグの入場が聞けなかったのが残念です。

【準々決勝の結果】

ヒカルド・アローナ(TKO 2R終了)桜庭和志

桜庭がいいところ無く、シュートボクセの寝技世界一に敗北。といっても前半は打撃戦でところどころでいいパンチをもらう展開。タックルにいくが簡単にアローナは倒れない。その中でタックルに行くところを首を抱えられ、ここからが身体の使い方がうまいアローナに桜庭はなす術が無かった。

体重を掛けられて、相手のひざを警戒するだけで精一杯。うまく難を逃れたが、離れ際にサッカーボールキックが飛んでくる。これをかわしたかに見えたが左目付近にかすった。これが見る見るうちに衝撃をものがたり、次第に桜庭の左目は腫れ上がり視界は奪われた。

また途中の打撃で負傷した耳付近からの流血も重なり、もう防戦一方で2R終了時にタオル投入。桜庭ワールドを見せることが出来なかった。完全に相手を潰しにくる相手にいいところが無く、準決勝へは進めなかった。

サクはいわばプライドの顔である。今後のブラジル勢の台頭にどこまで桜庭らしさを見せられるか!今後の試合に期待したいところである。
桜庭


ヴァンダレイ・シウバ(KO 1R5分24秒)中村和裕

ここでもミドル級王者の格の違いを見せ付けられた。日本人は勝ったことの無い相手だけにかなりの気合で臨んだ中村であったが最後は実力が上回った。序盤はスタンドでパンチの打ち合いでシウバが後ずさりする場面もあった。

しかしこれは今までのシウバの戦い方ではなく、相手の動きをしっかり見ている証拠だと思う。突進して相手を追い込むのではなく、相手のパターンを読み取りチャンスをうかがっているように見えた。

5分過ぎ、中村が胴着を脱ぎ捨てると同時にシウバがラッシュ。この時左がヒットし中村がバランスを崩す。ここぞとばかりに上に乗ったシウバがうまくポジションをとり、徐々に中村を追い込む。防戦一方な中村を尻目に最後にはマウント。

パンチを振り下ろすシウバにもう何も出来なくなった。ここでレフリーが止めた。まだまだシウバ越えを果たす日本人が出てくるのが先のような気にさせる一戦となった。
中村


アリスター・オーフレイム(フロントチョークスリーパー 1R1分20秒)イゴール・ボブチャンチン

ぬー。強かったオーフレイム。リーチの長さはミドル級で一番だと思うがそれがボブチャンチンに通じるか見ものだった。しかしロシアンフックが出てくる前に組み付いたオーフレイムは、うまく相手と距離をとり離れ間際首をしっかり抱えて締め上げる。

これにはボブチャンチンも耐え切れずタップアウト。ここまで早くボブチャンチンを締め上げるというのはまったく予想できなかったので驚いた。オーフレイムの体格がミドル級で波乱を起こした。しかしこれで準決勝がますます楽しみになった。
オーフレイム


マウリシオ・ショーグン(判定3R)アントニオ・ホジェリオ・ノゲイラ

今回の4試合で一番難しかったが、なんと予想が当たってしまった(笑 それも一番良い試合になるだろうと思ったがその通りでかなり息を呑む展開となった。ショーグンの打撃有利かなと思ったが、ノゲイラのパンチでショーグンが揺らぐ場面が多く見られた。

しかしノゲイラが寝技に引き込むと、相手の攻撃をかわしながらパンチをヒットさせていくとショーグンも嫌がり距離をとる形となった。ところどころでショーグンの攻撃がヒットしノゲイラもふらつく場面があった。

結局3R戦って判定でショーグンが判定で勝利。内容は均衡していたし打たれ強い二人の攻防に興奮する戦いであった。これで同門対決もありえるのか?いや、当たるとしたら決勝でしょう。


これで残った4人はシウバ、ショーグン、アローナ、オーフレイムになった。8月の準決勝には日本人は残れなかったが今のこの4人は本当に穴がなくて、最強のミドル級を思い知らされる展開となっている。
ショーグン     ノゲイラ


【ワンマッチ】

ミルコ・クロコップ(KO 1R)イブラヒム・マゴメドフ

完勝であった。ハイキックを出すまでもなく、逆にそれを意識している相手にミドルキック2発をヒットさせ、相手の肝臓は耐え切れなかった。レッドデビルの所属でセコンドからヒョードルが見守る中、万全の戦いを見せた。

見ていてリング上の殺気が尋常ではない。短いジャブにしろ、ミドルキックにしろモーションがほとんど無いので相手はまったく防ぎようがないように見えた。ヘビー級はこれでミルコとヒョードルの8月の決戦でベルトの行方が争われる。
ミルコ

アントニオ・ホドリゴ・ノゲイラ(KO 1R8分38秒)パウエル・ナツラ

柔道対柔術の戦いであったがここはノゲイラが総合の先輩として実力を出した。打撃に勝る分相手への圧力はノゲイラの方が上。またグラウンドになっても相手は防御していたがそのへんはノゲイラがうまかった。

サイドからバックへうまく回り込み、最後はマウントになりパンチを振りおろす。ナツラの動きが無くなりレフリーが止めた。
ノゲイラ兄


セルゲイ・ハリトーノフ(KO 1R2分2秒)ペドロ・ヒーゾ

ヘビー級3強といわれた時代は今後彼を中心に回ると思う。つよずぎる。というか殺気がすごい。相手との距離の取り合いの仲で的確にストレートがヒット。ここから首をとりひざをあわせて相手の動きを止めていく。

最後は蹴りで相手をとめてフィニッシュ。なかなか目立つような取り上げ方をされないが彼の力は本物で今後も3強以外との対戦も経験して、強さを見せて欲しい。いずれは3強と戦う時がくると思う。
ハリトーノフ


田村潔司(判定)瀧本誠

これはお互いせめぎ合いの中体力が落ちてきたことが判定になった要因だと思う。序盤は田村のローキックとパンチのコンビネーションで瀧本の動きを止めていたが、最後の詰めができなかった。

瀧本もパンチを打ち合って負けん気を前面に出していたので、田村の顔面を捉えることも少なくなかった。しかしローキックをかなりもらっていたので足に来てたのではないか。

寝技になってもなかなかチャンスを迎えられず、探り合いながらの展開。スタミナの消耗により後半は動きが止まり判定で田村の勝利となった。

ここらで瀧本もビッグネームと一回当たって勝っても負けても、気持ちいい試合を見せてもらってプライドにしっかり名前を刻んで欲しい。
田村